60代の婚活で妨げとなるもの。
若い頃の婚活と違いシニアの婚活になってくると、気になるのが相手の健康。
籍を入れてすぐに入院されては困ります。
だから初顔合わせのときに、収入と家族構成の次に女性から質問されるのが健康状態と病歴。
介護要因として妻になるのは夢がありませんから、男性の健康が重要視されます。
でも、長寿社会だと言っても60過ぎたら体力は衰え若い頃のように活発に動くことができないのが現実です。
しかしながら、女性は死ぬまで寝たきりにならず、日常生活が出来る男性を望みます。
男性の健康寿命は72歳ほどで、女性の健康寿命が74歳ぐらいです。
平均寿命は男性が81歳で女性が87歳なので、男性の場合は介護が必要になってから9年は生きる訳です。
60歳の男性と結婚したら、12年後にはヨボヨボ爺さんの世話を9年することになるわけですから、女性が男性の健康状態を気にして当然です。
妻に負担をかけないために施設に入る選択もありますが、施設に入るには費用が必要になってきますので、ある程度の年金と金融資産がなければ訪問介護などの福祉サービスを細々と受けながら、妻に面倒を見てもらうしかありません。
これらの予想は平均からの想像で、実際には80歳で誰の世話にもならず元気に暮らしている男性も沢山います。
そうなってくると、今度は妻の衰えが夫の負担になるかもしれません。
私の知り合いで職人を引退した夫と暮らす80歳代の夫婦の妻が、痴呆になってしまいました。夫は妻の痴呆を理解できずに、訳の分からないことを口走る痴呆になった妻に暴言を吐き暴力までふるうようになって、離婚をしてしまいました。家を放り出された痴呆の妻は、生活保護を申請して受け入れ先施設を探していますが、長年一緒に暮らした夫婦といえども男性が妻を介護する立場になると、綺麗事では済まない場合もあります。
シニア婚になると相続の問題もあります。
夫の資産を年老いてから家庭に入った身内と思えない女性に、資産の半分を無条件で持って行かれるのを良しと思わない夫の息子や娘がいるからです。
息子や娘がいない男性でも弟や妹がいたりします。
資産のある男性には、女性が産んだ子供との養子縁組を求められることもありますから養子縁組をした場合は、あとあと相続問題は大きくなります。
貴方が亡くなってから仏壇の前で、顔も知らないような身内が集まり家族会議なんて貴方も浮かばれませんよね。
シニア婚はクリアしなければならないデメリットがあります。
一時の寂しさから逃れる為の結婚ならば、入籍しない『事実婚』や『通い婚』でもいいのではないでしょうか?
入籍していなければ、法的な責任を回避しやすい部分もあります。
住まいを同じく相手女性を内縁の妻とするならば、遺言を残すことである程度の相続させることもできますが、相続税が多くなる可能性があります。
亡くなる3年未満に妻に生前贈与した場合も相続税の対象です。
財産がある男性であれば、のちのゴタゴタを回避するためにも、法的な部分は弁護士や税理士に相談して置いた方が安心かも知れません。
貴方が住む県や市にも、無料法律相談や無料税務相談があるはずです。
実際の相続争いの七割以上が遺産額5000万未満で、ちょっとした家屋敷がある人なら「そんなに資産なんてないよ」と無視することができる金額でもなく、通帳に残っていた200万を妻が下ろそうとしたら口座凍結されていて親族の承諾が必要と説明され揉める事もあるんです。
そして相続人の誰か1人でも納得しなければ、相続争いになります。
相続人3人のうち2人が良いよと言っても1人に異論があれば問題に発展しますから、若い頃に築いた資産がり、前妻との子供や孫がいる人ほど、結婚前に身辺整理と法的な部分を解決しておく必要があります。
悪い意味ではなく良い意味の死に支度です。
逆に天涯孤独で身内のいない人や、婚姻歴のない男性は、後の法的な心配は少なく、シニア婚はした方がいい事になります。
ここまでシニア婚のデメリットをズラズラと書き並べましたが、なにかと男性の一人暮らしは孤独です。
私は図書館をよく利用しますが、図書館へ出向くと寂しそうなお爺さんが何人もいて、新聞を読んだり雑誌を読んだりしながら、時には腕組みをして居眠りをしているので、勉強や好奇心を満足させるために図書館に来ているようには思えません。
私の目には図書館が介護施設の娯楽室のように見えます。
なかにはお婆さんもみえますが、お婆さんは孫を連れてきている人が多く、楽しそうに孫に絵本を読んでいたりします。
テレビを観ながら1人で晩酌をして寝るのが幸せだと感じる老人なら一人暮らしもいいでしょうが、伴侶がいた方が楽しいのも事実。
残りの人生はオマケみたいな物だと考え、気の合う人と好きな女性と時の流れを楽しむのもいいものです。
2人で散歩を楽しんだり、2人で温泉につかったり、2人で食べ歩きをするのも、年齢など関係なく若い時と同じような気持ちになれ、愛に年齢など関係ありません。
「おしどり夫婦」良い言葉です。
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